さて、どの学校を受験しようか。中学受験における受験校選びのポイントを考えてみます。
中学受験の志望校選び
志望校を選ぶのは中学受験の難題のひとつです。入学試験の難易度と子供の学力とのかねあいは確かに重要ですが、子供としては中学高校と多感な6年間を過ごすわけですから、子供の性格や夢、目標など様々な要素を考慮する必要があります。
何校かの中学校の学校説明会等に足を運び、教育方針や教育理念が共感できる中学校、子供が通いたいと思う中学校を納得いくまで吟味しましょう。また学校説明会に子供を連れて行ったり、目標にしたい中学校について親子で話し合うなどしながら家族みんなでじっくりと志望校を選んでいきましょう。
学校説明会へ行こう
私立中学が受験生の保護者に向けて学校の紹介を行う学校説明会。学校側としては求める生徒像を伝える機会でもあるわけです。その学校の教育方針や、求める生徒像が自分達が求める教育像、子供の理想像に合うかどうか良く見極めましょう。
学校説明会で行われることには
・学校の教育方針や教育内容の説明
・学校の施設の説明
・学校生活の説明
・入試要項の説明、入試問題の傾向やポイントの説明
などがあります。
学校説明会は複数回実施されます。受験する可能性がある学校の説明会は何度か足を運んでみた方がいいでしょう。受験者の平均点や合格最低点などはインターネットでも入手可能ですが、学校側が説明する試験傾向などはその年によって変わります。
「前年は算数については試験問題が難しすぎたため、学校の意図するような選抜が上手く実施できなかったので本年は若干試験問題を簡単にするつもりです」
などという話を学校側から直接聞くことが出来るのが学校説明会に足を運ぶ大きなメリットです。
また、試験が近づいてきてから行われる学校説明会では参加者の数を意識しましょう。学校説明会への参加人数が多い学校は、その学校を受験しようと考えている保護者の数が多いということ。学校説明会の人気の度合いは受験の時の倍率に現れることも多いので、志望校選びの際の参考に。
オープンスクールへ行ってみる
首都圏の多くの私立中学で開催されるオープンスクール。実際にその学校での授業を見学することが出来たり、受験生が授業やクラブ活動を体験したりすることが可能です。学校生活を擬似体験することが出来るのは志望校を選ぶ上でも、非常に参考になります。受験を考えている学校がオープンスクールを開催していたら、一度足を運んでみると良いでしょう。
学校を見た感想を書いておく
学校説明会やオープンスクールはその学校の教育方針や理想の生徒像が自分の家の教育方針とマッチするかどうかを調べる良い機会です。
志望校選びの参考のためにその学校の長所や共感出来る部分についてはメモしておきましょう。学校説明会から帰ってきたら子供と一緒に簡単でも良いのでその学校の印象をまとめた感想文を書いておくのも良いでしょう。
実際に志望校へ出願する場合、出願時に志望動機を書く欄があります。志望動機を書く時には学校説明会やオープンスクールから帰ってきて書いておいた感想メモが役に立ちます。
偏差値にとらわれすぎずに選ぼう
受験校を選ぶ際には、偏差値にはあまりとらわれすぎないようにしましょう。現状の偏差値に気をとられすぎず、目標を高く持って勉強していくことで成績も向上するものです。偏差値は参考にはなりますが絶対ではないということを忘れないようにしましょう。
受験当日のコンディション、入試問題との相性などで、入学試験時の成績は大きく変わります。偏差値で5~10くらいの変動がある場合も珍しくありませんので、志望校を選択する時にも偏差値に幅をもたせ、数多くの学校を対象に本人にあった学校を絞り込んでいくようにしましょう。
6年生の秋には第一志望校を最終決定する
第一に志望の学校については、5年生の終わり頃から6年生の初めくらいには一度決めるようにします。学習塾に通っている場合には学習塾の先生にも数校の候補を挙げて貰えますので、それも参考にしながら子供の成績や意思も考慮しながら家庭でよく検討して志望校を決定しましょう。
志望校の学校説明会や文化祭、運動会、オープンスクールなどのイベントにはなるべく足を運び学校の生の雰囲気をつかみましょう。実際に学校を見ることで子供の中学生活に対するイメージも構築され学習意欲の向上にもつながります。
一旦第一志望校を決定しても子供の成績が伸び悩んだり、上下の変動が激しかったりする場合もあります。6年生の夏くらいまでは安定しない子供の成績に一喜一憂せずにやらなくてはいけないことをしっかりとやらせるようにしましょう。そして6年生の秋には最終的に第一志望校を決定します。
一度第一志望校を決定したらその後は志望校を変更しないのが原則です。志望校を決定した後でも、子供によっては成績が伸びたり、伸び悩んだりする場合があります。けれども親が子供の成績の変動に影響されすぎてはいけません。子供の成績は最後まで伸びる可能性がありますので、親はどっしりと構え、志望校について迷う事で子供に不安な気持ちにさせたりすることのないように気をつけましょう。
思わぬ成績の伸びや、伸び悩みなどにはチャレンジ校への受験や、安全校への受験など、併願校の選択によって対処するようにしましょう。
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